GEME REVIEW
RADIANT SILVERGUN
(C)1998 TREASURE


裏切りと歓呼
RADIANT SILVERGUN…なにをしたかったのか些か理解しがたいです。ACで発売後間もなくSSにて完全移植、ましてやそれが“完全版”という名こそは冠していませんが事実上、完全版です。ゲーセンや基板購入者にとってはあまりにも大きなトラップだったと思います。きっとオトナの事情でもあったのでしょうか。 さて、私も諸々の事情により主にプレイしたのはSS版の“完全版(仮)”だったので今後はSS版をもとに話をすすめます。

剣よさらば
みなさんはThunderForceシリーズ(III以降)はご存じでしょうか。最大5種類の武器と自機のスピードを自由に変更できるゲームです。基本的にこのゲームは3ボタンで、ショットボタン、武器チェンジボタン、スピードチェンジボタンで構成されます。2ボタンのシューティングゲームになれているプレイヤには少々キツイ仕様かもしれません。さて、このRADIANT SILVERGUNも同じ3ボタンに8方向レバーです。ThunderForceシリーズと違う点は3つのボタン全てが武器の発射ボタンとなっているという点です。しかし、RADIANT SILVERGUNには7種類の武器が存在し、それもいつでも使用可能です。A、B、Cの基本装備はいいとして残りの4つはどのように使うのでしょう。それはボタンの同時押しです。A+B、A+C、B+C、A+B+C+という操作です。SSではボタンが8つもあるので各武器の使い分けは容易ですがAC版ではそうもいきません。一応、偽善的にトレーニングミッションのようなものがありますが頭で覚えることができても体で覚えることができるかは謎です。そして…難易度。お手軽に楽しめる難易度ではありません。“緊急回避”用のボムなんてものは存在しません。今までプレイしてきた感想では緊急事態に陥ったらさようなら、です。如何に緊急事態にならないようにするか、それがプレイする上での注意事項でしょう。一応、ボタン全押しでレイディアントソードという近接専用の剣を振り敵弾を消すことができますが、ほんの一部の弾です。そのほんの一部の弾を消すとそのたびにゲージが上昇し最大時にレイディアントソードを使うことで一瞬の無敵時間と強力な攻撃を行う“緊急回避”のようなアクション(ハイパーソード)はありますが、スタート時、ミス後の復活時にはゲージがゼロなので使うことができません。なお、そのレイディアントソードは攻撃範囲も狭く、自由自在に操るというマニアックな使い方をするにはそれなりの熟練が必要です。さぁ、シューティングゲーム経験の浅い方々にプレイしていただきましょうか。ここで告白しますが、私もこの操作形態にはついていけませんでした。上記の“諸々の事情”の大半はこれに尽きます。結局、AC版は数回プレイしただけで私の中から消えていきました。

挑戦者求む!
自称シューターでも超えることができなかった敷居。門は狭く敷居も高く、中も狭い。しかしその深さは計り知れない。そんな感じです。その一端を感じさせるのが“初心者に厳しい”といわれる一方、実はシューターのうちスコアラーと呼ばれる人種には初心者以上に厳しいという点です。このゲームには多くのボーナスが存在しており、それは以下の通りです。

☆チェインボーナス
同じ色の敵を3機連続で破壊する毎に得られる。
☆シークレットボーナス
敵を赤→青→黄の順に破壊することで得られる。
☆デバッグ犬ボーナス
B+Cの武器を使っていると特定の場所にロックオンされるときがある。デバッグ犬という隠しキャラの出現である。なお得られるボーナスは場所によって異なる。
☆デストラクションボーナス
ボスを自爆させずに破壊すると得られる。
☆破壊率ボーナス
ボスの各パーツを破壊することで得られる。完全破壊=100%でさらに多くのスコアを得られる。
☆ウェポンボーナス
7種類の各武器にはそれぞれ条件が設定されており、それを満たすことでボーナスを得る。例えば武器Aのバルカンは200発連続でヒットさせることで得られる。
☆こすりボーナス
地形や敵、敵弾に自機をこすらすことで得られるスコア。

これらのボーナスを狙ってプレイすると難易度が飛躍的に上昇します。かつてアイレムが発売した“イメージファイト”で「○○への挑戦状」というキャッチフレーズがあったような気がします。○○がシューターなのかゲーマーなのかは定かではありませんが、あのゲームは誰がプレイしても尋常な難易度ではありません。 しかしRADIANT SILVERGUNもその狭き門さえくぐってしまえば“稼ぎ”さえしない限り尋常な難易度ではない、ということはありません。ただ門は狭く敷居も高いこと、そして難しいことには変わりありませんが。しかし、その狭き門をくぐったあとに広がる狭く深い世界は非常に魅力的な世界でしょう。

涙を誘い…
演出に関しては人によって様々な意見がありますが、このゲームを愛する者の一人として言わせていただけば、“注意して背景を見ていると格好いいところもある”です。このゲームが好きでもこの程度ですからそれほど魅力のある演出はありません。崖の内側に位置する狭い通路でのボスとの戦闘後、高度を上げ、通路・崖から脱出する様や、ボスが登場し戦闘形態へ変形後、月を背景に威嚇(笑)のようなポーズをとる様、ボス戦に突入すると自機の戦いを母艦のディスプレイから見ているかのようにポリゴンからワイヤフレーム表示になる様子などがお気に入りです。なお、その時には母艦の艦長とクルーであるロボットとの会話が音声で流れ、戦場でのパイロットの会話も通信風の周波数を抑えたような音声で流れます。「状況を報告してくれ」「現在司令部マデノ距離360シルバーガンゼロイチ、ゼロニ、ゼロサンハ大型ノ敵ト交戦中…」「見覚えのあるマシンだな」「カッコ悪ぅ〜」「うるへーっ」「戦闘データは記録維持、加えて司令部上空にいる高エネルギー物体の…」これに至っては特に実際プレイするしかないですね。このゲーム、地形はポリゴンですが背景は主にスプライトです。スプライトの場合拡大するとドットが目立つという難点がありますがこのゲームの場合、拡大することを前提にしてあるかのように高解像度で書き込んでありそれを高度に応じて縮小して表示してあります。 小さな事かもしれませんが、こうしたこだわりはプレイヤとしても感動に値します。感動といえば曲も忘れることはできません。全曲、崎元仁氏が手掛けており、ただ単に慣れてしまったと言ってしまえばそれまでですが、シチュエーションにマッチした曲に感動できました。RADIANT SILVERGUNを盲信するものには感涙でしょう。…私がそうでした。ですが、サントラはあまりオススメできません。元々10曲くらいしかないのでCDの残りの領域は全てMIDIアレンジとなっています。崎元仁氏はオーケストラ調の曲なのでわざわざMIDIでアレンジを加える部分はないように思えます。オリジナルが完成されているが故にそう思えるのかもしれませんけどね。 そんなわけで私はあまり好きにはMIDIアレンジが半分以上を占めているのでよく考えてからお求めください(笑)。

私のこと愛してる?
上記の“シークレットボーナス”にはちょっとした意味が込められています。例えば3Cというステージ。このステージのボス3つの無敵のオプションを従えており、機体の左右に小型、機体の正面に大型のそれを装備しています。左右の小型のオプションは本体と共に移動する以外は動きませんが、正面に装備されているオプションは前方(画面下)に切り離し弾をばらまくという攻撃をします。本体前部に装備されているときに限り、本体はDNA配列のように交差するレーザー、壁に反射するレーザー、壁に沿ってナパームのようにすすむ攻撃を行ってきます。他にも攻撃パターンがあり、ホーミングミサイル、本体左右のオプションからの短いレーザー、本体がエネルギーを収縮するような動作を見せた後は巨大なエネルギー弾もしくは小さなエネルギー弾をばらまきます。こんな説明でお分かりいただけたかは謎ですが、これはR-TYPEの自機、R9をイメージしたことは間違いないでしょう。ロケテスト版での名前は“R-Q”だったようです。本体の左右に位置する二つのオプションはビット、正面に位置するオプションはフォース、交差するレーザーは対空レーザー、壁に反射するは反射レーザー、ナパームのような攻撃は対地レーザーでしょう。“溜め”の後の攻撃は波動砲と拡散波動砲ですね。このゲームでボスが登場する前にはその名前と“ATTITUDE FOR GAINS...”と題して3つのコメントのような文が表示されます。このボスのコメントのうち1番目は“ANXIOUS FOR RETURN(復活を切望する)”です。開発者の想いが少なからず伝わってきます。 さて、シークレットボーナスの話なのにボスの話題になってしまって…と思う方もいるかもしれませんが必要な事です。この3Cにもデバッグ犬が出現するのですがこのデバッグ犬のボーナスは1060点、10650点、106550点で、それぞれ、“アイレム”“アイレムGO”“アイレムGOGO”とでも読むのでしょう。

最終ステージでは意味不明の音声が流れます。
「この世に生まれし第11の息子よ、銀の銃をもって人々の魂を撃ちぬくのだ」
「お願い、諦めないで…」
「愚かじゃよ、人間は…」
「人よ立ち上がれ!この大地は神が我々に与えしものなのだ!」
といった感じですが、コレはスタッフが残したメッセージのようです。詳しくはHybrid Maroにて紹介されておりますのでこちらをご覧ください。この意味を知ったとき涙が溢れました。
参考までにRADIANT SILVERGUN チームの殿様からお知らせも興味がありましたらご覧ください。

そして最後に…長文に付き合ってくれたみなさんに、RADIANT SILVERGUNを世に送り出した方々に、 ゲームを愛するみんなに…ありがとう!



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